台湾子連れ旅行/第3日 電車とバスを乗り継いで十分&九份へ
5年半ぶりのアジア旅は空路3時間半の台湾へ! 台風襲来で予期せぬトラブルも…
天燈上げの十分と「千と千尋」で有名な九份を満喫
朝からローカル飯を食べたかったので、ホテルは食事無しで予約をしていましたが、長女&次女の1回はホテルのレストランで食べたいとの要望あり。朝食ビュッフェはそれなりのお値段、それなりの充実度でした。
【ホテルの朝食】
腹ごしらえが済んで、台湾旅3日目は郊外観光へ。
中央駅にあたる台北車站から、台湾の東海岸方面へ伸びる東部幹線。最初の目的地は普通列車で51分の瑞芳。日本の近郊電車と同じようなロングシートタイプの車両で、さほどの混雑もなく快適でした。
【台鐡東部幹線路線図】
瑞芳駅で乗り換えてローカル線の平渓線へ。トンネルが多く山深い鄙びた雰囲気の路線ですが、台北から日帰りの観光スポットが点在することもあり、狭い車内に多くの観光客。ちらほら日本語も聞こえてきました。瑞芳から十分までは4駅、30分ほどの行程です。
【十分駅】
土産店と休憩所があり、赤いリボンに飾られた馬や鹿(決してバカという意味ではないでしょう…)や布袋尊の像が並んでいました。
【サングラス姿の布袋尊】
その先に十分瀑布の展望台。落差20メートル、幅40メートル、圧倒的というほどでもないものの、十分からのちょっとしたハイキングを兼ねて訪れてみるには、ほどよいスポットと言えるでしょう。
ちなみに往復の道中、眼下の川や木々に引っかかっているカラフルな布をいくつも目にしました。これからランタン上げをする前に見てしまうのは、やや気が削がれるところですが、日々数百が上げられていることを考えると少なく思えるのは、まめに掃除されているからかもしれません。
【台湾のナイアガラこと十分瀑布】
十分駅周辺に戻って昼食。単線の線路に沿って土産店や食堂が軒を連ねています。名物の天燈(ランタン)上げは線路の上で行われますが、およそ30分の1本の間隔で列車が通過するたびに退散、その光景もまた絶好の被写体になっていました。
ランタンは、赤が健康、黄色が金運、青が仕事、紫が学業、白が開運、橙が愛情、緑が心願成就、ピンクが良縁と、色ごとに意味合いがあり、単色・4色・8色と色の数で料金が異なります。ただし4色は自由に選べるのではなく、基本の組み合わせが決まっていて、その中から選ぶという仕組みでした。
筆で願い事を書き、線路に出て撮影タイム、「見てね~♪ ピース! かわいい~! ハート♡」と、ランタン屋のスタッフが片言の日本語を交えて、ポーズをとるよう促して盛り上げてくれます。そして点火、空高く天燈が打ち上げられていきました。みんなの願いが叶いますように。
【十分のランタン上げ】
十分から九份へ。直接行くならタクシーしかなく、公共交通の場合はいったん平渓線で瑞芳に戻ります。瑞芳駅の周辺は意外と賑わっていて、地方の小都市という感じ。
ここから九份方面へ行くバスはそれなりに本数が多く、バス停の案内も分かりやすいので、それほど迷う心配はないでしょう。瑞芳の市街地を抜けると間もなくつづら折りの坂道を上り、15分ほどで九份に到着しました。
【瑞芳の町を走るバス】
九份老街でバスを下車すると、ファミリーマートがありセブンイレブンがあります。セブンイレブンの向かって右側、狭いところが基山街の入口。細い路地の左右に土産店や飲食店が並ぶ九份観光のメインストリート。すれ違うのも大変なくらいに、大勢の観光客が行き交っていました。
【九份老街/基山街の入口】
基山街の商店を冷かしながら曲がりくねった坂道を歩いていくと、石段が続く豎崎路と交差します。左へ曲がって石段を登っていくと展望スポット、右へ曲がって石段を降りていくと、九份を代表するレトロ建築、阿妹茶酒館に着きました。
提灯に飾られた景観がアニメ映画『千と千尋の神隠し』の舞台モデルとも言われる茶藝館。向かいにある別のお店のテラスや階段にから、阿妹茶酒館にカメラを向ける観光客がずらり。これから夜に向けて、ますます混雑していくのでしょう。
【阿妹茶酒館の外観】
この時点で午後の3時過ぎ。娘たちと相談し、夕暮れまでまだ時間もあるし、せっかくなので阿妹茶酒館でお茶をすることに。実はこの後4時を回って退店する頃には行列ができていたので、すぐに入店できて、なおかつ眺めの良い外側のテラス席に座れたのはラッキーでした(ただし風が強いのがやや難点かも…)。
お茶とお菓子のお手軽セットメニューが300元、もしくは具体的なお茶の種類を選び(500元~1000元)お湯代(1人100元)を払うシステム(お茶菓子は別注文)。気張って後者を選択。お茶は600元の凍頂烏龍、お菓子は80元の冰玉雪花糕(ココナッツミルクプリン)、3人だと金額的に大差は無しでした。
お茶の淹れ方は店員が日本語で説明してくれます。茶葉は一袋の4分の1ずつ、1回の茶葉で6杯飲むことができ、まずは香りを楽しむ。2杯目以降は蒸らす時間を10秒ずつ長く。
【阿妹茶酒館でお茶の時間】
テラス席からは山の斜面に広がる九份の町はもちろん、遠くの海まで一望。お茶を飲みながらのんびり、なんとも贅沢な時間を過ごすことができました。
日暮れまでまだ少し時間があるので基山街や豎崎路を散策。ところどころに民宿の看板も見られ、観光客の減った夜遅くや朝の景色もさぞかし趣きがあるのでしょう。
【基山街の展望台からの眺め】
さらに観光客が増えていく時間帯。お土産を探したり、レトロな台湾駄菓子屋を見つけたりしているうちに、辺りが暗くなり始め、代わって石段の道を彩る提灯に明かりが。
イタリアのベネチアや、あるいは京都などと同じように、いささかオーバーツーリズム気味であることは否めませんが、夜になると一段と情緒が増して、人気を集める理由も分かります。
【夕暮れ時の豎崎路】
夕飯をどうするか。九份で食べてもよいのですが、さらに混雑が進むと台北に戻るのが大変。ということでバスに乗車。台北中心部、北門や西門まで行く高速バスが実はけっこうな頻度で運行されており、思ったよりスムーズに帰ることができました。
長女の希望で夕食はまたまた夜市。バスを下車した北門から近いところで寧夏夜市へ。土曜日ということもあるのか、これまた歩くのも大変なくらいに大混雑していました。
【寧夏夜市】
地下鉄に乗り、コンビニでビールとジュースを買ってホテルへ。いよいよ最終日です。(4日目に続く)。