ランタン(天燈)上げと滝観光、台湾・十分の歩き方
台北郊外の観光地として近年人気が高いのは、ランタン(天燈)上げで知られる十分。同じく定番の見どころとなった九份とあわせて、日帰りで訪れる人も多いと思います。そんな十分にはもう1つ人気のスポット、台湾のナイアガラと称される滝、十分瀑布があります。駅から歩いて30分ほど、緑豊かな川沿いの道を行くお手軽ハイキング。ランタン上げ体験とあわせて旅程に含めてみるのもよいのではないでしょうか。
目次
1.十分観光おすすめの時間帯は? ランタンと滝観光どちらを先に?
2.駅前から続く十分老街を抜けていくと公園の入口に
3.線路と川に沿ったハイキングコース、吊り橋を2つ越えていく
4.ランタン上げは単色・4色・8色から選ぶ
5.電車が来るのは30分に1本、これまたシャッターチャンス?
1.十分観光おすすめの時間帯は? ランタンと滝観光どちらを先に?
十分観光を考える際に、まずポイントとなるのは時間帯。明るい昼に行くのか、ライトアップが映える夜に行くのか。同じく夕暮れ時が人気の九份とあわせて周遊する場合も含めて、好みの問題ですので特に正解はありません。現地発のツアーでも、九份→十分の順と十分→九份の順の両方があります。ただ十分瀑布へのハイキングも考えているなら昼間になるでしょう。公園の営業時間が夕方までになります。ちなみに私自身の実践に基づくおすすめスケジュールは次のとおり。参考にしてみてください。
09:00 台北発
10:30 瑞芳経由で十分到着
11:30 十分瀑布観光
12:30 十分老街に戻って昼食
13:30 ランタン上げ
14:00 瑞芳経由で九份へ移動
15:00 九份観光、阿妹茶芸館など
19:00 夕景を観賞して九份出発
20:30 台北着後、夕食
2.駅前から続く十分老街を抜けていくと公園の入口に
台北から十分への行き方については、こちらのページをご覧ください。ここでは十分駅に到着後、滝までの行程についてご案内します。まずは飲食店や土産店が並ぶ賑やかな十分老街を、北東方向(瑞芳方面)に歩きます。線路の両側に道は続くのですが、いったん線路を渡って向かって右側の道。緩やかにカーブする登り坂となり、やがてファミリーマートが見えたところで広い車道と合流します。赤いランタンのモニュメントが目印になります。
高架の道路をくぐって、Y字路を右の下り坂へ。橋を渡ると右手に大きな駐車場、左手にビジターセンター(遊客中心)の建物が見えてきます。観光バスやタクシーで来た場合は、ここで降りることになるでしょう。十分瀑布公園の入口です。
3.線路と川に沿ったハイキングコース、吊り橋を2つ越えていく
ここから車道を離れて、ちょっとしたハイキングコース。まず1つめの吊り橋「四廣潭吊橋」を渡ります。川べりのあちこちにランタンの残骸が引っかかっているのを見かけますが、これからランタン上げをする場合は見て見ぬふりをしましょう。3~4分歩くと2つめの吊り橋「觀瀑吊橋」が現れます。ここは平渓線の鉄橋と並行して橋が架かっているので、タイミングが合えば乗客を乗せた車両とすれ違うこともできるでしょう。
觀瀑吊橋を過ぎると、狛犬ならぬ馬や鹿や象たちの像が並ぶ園地が現れ、休憩所やトイレがあり、その先の滝の展望台へと遊歩道が続きます。落差20メートル、幅40メートル、ナイアガラのミニチュア版という感じではありますが、迫力と清涼感のある景色を楽しむことができます。
4.ランタン上げは単色・4色・8色から選ぶ
十分を訪れる観光客の多くが体験するであろうランタン(天燈)上げ。十分老街のあちこちにランタン屋があり、お兄さんお姉さんが料金表を掲げて引っ切り無しに英語や日本語で声掛けをしてきますので、やりたいと思ったタイミングで応じればOK。どこで頼んでも料金はほとんど変わらないと思います。まず選ぶ必要があるのは何色にするか。赤が健康、黄色が金運、青が仕事、紫が学業、白が開運、橙が愛情、緑が心願成就、ピンクが良縁。単色・4色・8色の3パターンがあり、色数が増えると値段も高くなります。ざっと見る限り4色を選んでいる人が大半の印象、人数が多いグループだと8色も人気があるようでした。
ただ4色の場合は自由に選べるわけではなく、基本的な組み合わせのパターンが何種類か決まっています。たとえば赤(健康)+黄色(金運)+白(開運)+好きな色1つ、のように。おそらくパターンを決めておくことで、あらかじめランタンを準備できて効率が良いのでしょう。
5.電車が来るのは30分に1本、これまたシャッターチャンス?
色を選んだら次に願い事を書きます。マジックペンではなく伝統的に(?)墨と筆で書くところが、味があっていいですね。全ての面に書き終えたら線路へ。手持ちのカメラやスマートフォンを店員に渡せば、1つの面ずつ写真を撮ってくれます。「見てね~♪ ピース! かわいい~! ハート♡」
お店によってスタッフのノリや掛け声は違うと思いますが、片言の日本語でテンポよく進行。そしていよいよ着火です。5・4・3・2・1・0! 一斉に手を放すと打ち上げ、周りの観光客にも注目されて、束の間主役になった気分かも。
ちなみに30分に1本の間隔で電車が到来。その時間に重なると警笛が鳴り響き、みな一斉に線路から退避します。軒先すれすれを車両が通過していくのも十分名物、これまた旅行者にとってはシャッターチャンスです。