台湾・九份の歩き方、基山街と豎崎路の位置関係を押さえよう
台北郊外の観光地として不動の人気を誇る九份。かつて金鉱山で栄えたレトロな街並みが、台湾映画『非情城市』の舞台として、さらに21世紀になってからはジブリ映画『千と千尋の神隠し』の雰囲気に似ているとされ、多くの旅行者が訪れるようになりました。山あいの斜面に広がる九份の町、地図を見ると細い路地が入り組んでややこしいのですが、まずはメインストリートの基山街と、直角に交差する石段の豎崎路、この2つの道を押さえておけばOK。おすすめの見どころや歩き方をご案内します。
目次
1.土産店や飲食店が立ち並ぶ基山街から観光スタート
2.基山街と交差する豎崎路、石段を下りた先に阿妹茶樓(あめおちゃ)
3.夕方からは大混雑、昼下がりのティータイムもおすすめ
4.基隆湾を一望、絶景広がる九份の展望台巡り
5.夜のライトアップはやっぱり必見、無数の提灯を見上げて
1.土産店や飲食店が立ち並ぶ基山街から観光スタート
九份歩きは老街のバス停から。車道を少し登ってセブンイレブンの手前に、観光客であふれる基山街の入口があります。歩行者専用のアーケード街、両側に所狭しと土産店や飲食店が並び、店員が次々片言の日本語で話しかけたり、試食を勧めてきたり、とにかく賑やかでお祭りのような雰囲気です。夕方になるにつれて人も増えて、すれ違うのも大変な混雑になるので、特に小さい子を連れている場合は迷子に注意です。
気ままに食べ歩きをしたり、気になるお土産を見つけてみたりするのが楽しいですが、個人的におすすめは台湾レトロな駄菓子屋。基山街の中ほどにありましたので、ぜひ探してみてください。
2.基山街と交差する豎崎路、石段を下りた先に阿妹茶樓(あめおちゃ)
基山街をゆっくり歩いて10分~15分くらい、豎崎路との交差点に出ます。向かって左側が上りの石段(九份國小、聖明宮へ)、右側が下りの石段(阿妹茶樓、輕便路へ)、そのまま基山街を進むと展望が開けて海が見えてきます。どちらに行くのも自由ですが、ここでは右折して豎崎路の石段を下っていきましょう。狭い階段、軒先に連なる赤い提灯、視界に九份を代表する人気スポット阿妹茶樓が姿を現します。ジブリ映画『千と千尋の神隠し』に出てくる湯婆婆の油屋のモデルとも言われる建物です。
阿妹茶樓から豎崎路を挟んで向かいにある海悦樓も眺めが良くて人気。小道や石段は写真撮影の人でごった返していますので、順番を譲りながらカメラに収めてください。
3.夕方からは大混雑、昼下がりのティータイムもおすすめ
阿妹茶樓(あめおちゃ)は2階に室内席、3階にテラス席。食事の場合は2階でお茶の場合は3階に案内されるようです。夕暮れ時が人気とは思いますが、混雑を避けるなら昼下がりもおすすめ。行列に並ぶことなく景色のよい席につくことができました。お茶とお菓子のお手軽セットメニューが300元、もしくは具体的なお茶の種類を選び(500元~1000元)お湯代(1人100元)を払うシステム(お茶菓子は別注文)。お茶の淹れ方は日本語を話せるスタッフが実演をしながら説明してくれます。まずは香りを楽しみ、ついで味を楽しむのだそうです。
4.基隆湾を一望、絶景広がる九份の展望台巡り
九份には眺めの良い展望スポットがいくつかあります。たとえば基山街を、豎崎路との交差点を過ぎてさらに行くとまもなく景色が開け、右手に遠く海が広がって見えます。眺望のよい茶店や民宿が並び、時間があればのんびり1泊するのも良い感じです。あるいは豎崎路の石段を阿妹茶樓のほうへ降りるのではなく、登っていくと終点に小学校があります。一帯は九份でも標高の高いエリアで、山肌に広がる町並みを一望することができます。
近くには三国志でおなじみの関羽を祀る聖明宮があり、立ち寄ってみるのもよいでしょう。観光客の喧騒から離れてほっとひと息です。
5.夜のライトアップはやっぱり必見、無数の提灯を見上げて
夕暮れとともにさらに人が増える九份。老街には次々と大型バスがやってきて、大勢の観光客が基山街に吸い込まれていきます。世界各地でオーバーツーリズムが問題視される中、いずれ九份でも何らかの制限が行われるようになるかもしれません…。ともあれ刻一刻と空の藍色が深くなり、一方で連なる提灯に赤く灯がともる様は幻想的で必見です。豎崎路を阿妹茶樓からさらに下っていくと小さな広場があり、無数の提灯が並んで盛大なお祭りのようでした。
広場で豎崎路と交差する輕便路も、幅の狭い小道にお店の連なる雰囲気のいい道です。ところどころ眺望が開けるところもあり、基山街ほど混雑しすぎていることもなく、のんびり九份歩きを楽しみながら行くと、やがてバス通りの汽車路に出ます。