カタジュタ絶景ハイキング、風の谷ウォーク
オーストラリアを代表する世界遺産の観光地と言えば「世界の中心」ウルル(エアーズロック)。あわせて訪れたいのが西へ50キロほど離れたオルガ渓谷、別名カタジュタ。一枚岩のウルルとは違って、大小36の岩塊が折り重なるようにして集まった複雑な景観は必見です。そんなカタジュタでのおすすめといえばハイキング。あの伝説の人気アニメの舞台モデルともいわれる「風の谷」、英語のでもそのまま "Valley of the Wind" と呼ばれる人気のコースです。
ウルル周辺のお手軽なコースと異なり、距離は長くアップダウンもある中級者向け。途中に補給できるところはありませんので、しっかりと準備をして歩いてください。
目次
1.全長7.4キロのロングコース、まずはどこまで行くかの計画を
2.第1展望台のカルまで、異世界に来たような緩やかな登りの道
3.風の谷を一望しつつ、周回コースの分岐点まで下り坂
4.時間と体力があるなら、第2展望台そしてコース一周を目指そう
5.気温36度を超えると通行止め! 日焼けや熱射病にくれぐれも備えて
1.全長7.4キロのロングコース、まずはどこまで行くかの計画を
風の谷ウォークはカタジュタの西側にある駐車場が出発地。そこから東へ、大小36あるといわれる岩塊に囲まれた風の谷に入っていきます。コースは主に3段階に分けられています。1段階目は第1展望台のカル・ルックアウトまで、往復2.2キロ、所要時間は1時間、限られた時間で楽しみたい場合におすすめです。
2段階目は第2展望台のカリンガナ・ルックアウトまで、往復5.4キロ、所要2時間半のコース。さらに3段階目は周回コース、全長7.4キロ、所要4時間となります。厳しい自然環境下のハイキングコースのため、それなりの準備と体力が求められます。
まずはどこまで行くのか、無理なく計画を立てて歩き始めてください。
2.第1展望台のカルまで、異世界に来たような緩やかな登りの道
風の谷の駐車場からしばらくは、低木が茂って意外と緑も多い緩やかな登り坂。直射日光は厳しいですが、コース自体は整備されて歩きやすい道が続きます。途中色鮮やかな花が咲いているところも。前方にはドーム状の岩山、やがて視界が開けて、赤茶けて乾いた世界。まるで別の惑星に来たような、異世界に迷い込んだような、現実離れした荒涼とした景観です。
やがて登り切ったところが第1展望台のカル・ルックアウト。岩山に挟まれた峠のような場所で、ここへ来て初めて、前方に広がる「風の谷」を一望することができます。ナウシカたちがカモメのような飛行装置に乗って、飛び回っている姿が目に浮かぶでしょうか?
3.風の谷を一望しつつ、周回コースの分岐点まで下り坂
カル展望台を過ぎると、コースは一転して下り坂になります。岩山に囲まれた狭い道、石が多くやや歩きにくい箇所もありますので、足を滑らせて転ばないように注意して進んでください。10分ほど歩いて下りきると小さな橋があり、休憩用のベンチがあり、分岐点に到達します。飲料水はあらかじめ用意しておくのが望ましいですが、近くに水場もあります。低木が茂っているものの、日陰スペースはわずかです。無理せずしっかりと休憩をしてください。
4.時間と体力があるなら、第2展望台そしてコース一周を目指そう
分岐点から右折して、第2展望台のカリンガナ・ルックアウトまではおよそ1キロ。さらに周回コースをぐるりと一周するなら4キロの道のりです。歩いている人は多く、中には家族連れもいます。コース自体の難易度がそれほど高いわけではないですが、日差しの強さと暑さは過酷です。すべて歩くつもりであれば、携帯食や飲料水などの準備はもちろん、なるべく朝早く涼しいうちに出発するのがよいでしょう。
5.気温36度を超えると通行止め! 日焼けや熱射病にくれぐれも備えて
カタジュタの風の谷ウォークには、気温が36度を超える場合に通行止めになるというルールがあります。午前11時以降、第1展望台のカル・ルックアウトまでしか行けなくなりますので注意してください。ウルルやカタジュタでのハイキングは楽しいですが、厳しい自然環境下でのリスクは自己責任。帽子をかぶったり、日焼け止めを塗ったり、もちろん予備も含めて充分な飲料水の携帯は必須です。強い日差しで想像以上に体力を消耗することもありますので、しっかり準備をして歩くようにしましょう。