スイスアルプス観光の拠点グリンデルワルトの歩き方
スイス観光のハイライトといえばアルプス観光、その拠点となる町こそグリンデルワルト。アイガー、メンヒ、ユングフラウといった4000メートル級の山々を望み、世界中から旅行者の集まる山岳リゾートです。このグリンデルワルトの町、個人的な印象としては地図を見ても、イマイチ町の構造や距離感がつかみづらいです。特に近年、従来からあるグリンデルワルト駅とは別に、新しくグリンデルワルト・ターミナル駅が開業、一見ややこしい状況に…。
坂道が多く、歩いてみると意外と距離があり、観光客向けの地図によっては南北が逆に描かれているケースも(町から見てアルプスの山々が南側にあるため、登山鉄道の路線図など南が上になっていることも多いです)。土地勘を養うための参考に、ぜひご一読ください。
※下記地図はグリンデルワルトのバス路線(黒色や灰色の線は列車やゴンドラ)、北が上です。
目次
1.町の中心グリンデルワルト駅から歩き始めよう
2.レストランや土産店、スーパーが続くメインストリート
3.新型ゴンドラの新駅がオープン! グリンデルワルト・ターミナル
4.気軽にハイキング、町の周辺を歩くだけでも絶景散歩♪
5.バス路線を使いこなそう、季節によって運行が変わることに注意
1.町の中心グリンデルワルト駅から歩き始めよう
グリンデルワルトの町の中心となるのはグリンデルワルト駅(後述するように新しいグリンデルワルト・ターミナル駅があるので注意)。チューリッヒ、ルツェルン、ベルンなど、いずれの方面から来ても、インターラーケン東(オスト)駅で乗り換えて、そこから所要34分です。さらにクライネシャイデックを経てユングフラウヨッホ方面へ向かう登山鉄道の出発駅でもあり、開放的なホームや駅舎に多くの旅行客で賑わっています。
駅前には日本語観光案内所がありますがコロナ禍を経て営業は不定期です。ホテルやレストラン、売店などが集まり、町のメインストリートへと続いています。
2.レストランや土産店、スーパーが続くメインストリート
グリンデルワルト駅を降りて、そのまままっすぐ東方向に進むと町のメインストリート、ドルフ通りです。周辺の山やの景色もよく、いかにも山岳リゾートの町という明るい雰囲気、歩いて2分のところに小さなショッピングセンターがあり、ハイキングに出かける際の食料や水などひと通りのものが揃います。登山用品のお店もいくつかあるので、必要なものがあればここで買うこともできます。
レストランや土産店が並ぶドルフ通りは、さらにしばらく続きます。10分ほど歩いたところにあるのが、人気の展望台フィルスト行きのゴンドラ乗り場。フィルストからのハイキングもおすすめです。
3.新型ゴンドラの新駅がオープン! グリンデルワルト・ターミナル
2020年末に新規開業した高速ゴンドラ、アイガーエキスプレス。ユングフラウ地方120年ぶりの新路線といわれ、グリンデルワルトと標高2320メートルのアイガーグレッチャーを結びます。発着点となるのがグリンデルワルト・ターミナル駅。グルント駅というまた別の駅からほど近く、展望台メンリッヒェン行きのゴンドラも、このターミナル駅発着に付け替えられました。
従来のグリンデルワルト駅からはインターラーケン方面に1駅離れています。古いガイドブックや地図だと載っていないこともあるので注意してください。駅構内は意外と広くて小さなスーパーがあるほか、ゴンドラ乗り場と鉄道のホームは地下通路でつながった構造になっています。
このターミナル駅を含め、新しくできたアイガーエキスプレス、リニューアルしたメンリッヒェン行きのゴンドラは、路線がV字に伸びていることから「Vバーンプロジェクト」と名付けられて建設が進みました。従来の登山鉄道だけでは観光客を運びきれなくなっていたところ、輸送力を大幅にアップしてアクセスを改善させる切り札として期待されているそうです。
建設にかかる費用は巨額だったと思いますが、それだけの投資をして充分なリターンが見込めるのでしょう。スイス観光の持続可能な強さを象徴するような新駅であるとも感じます。
4.気軽にハイキング、町の周辺を歩くだけでも絶景散歩♪
ヨーロッパ鉄道の最高標高地点であるユングフラウヨッホをはじめ、各地への観光の拠点となるグリンデルワルトですが、町の周辺をちょっと歩くだけでも絶景散歩を楽しむことができます。ガイドブックや観光案内所で入手できるハイキングマップを参考に、車の多いメインストリートから離れたコースを歩いてみてください。アルプスの山々を望む緑豊かな丘陵地に、三角屋根の家が点在しています。
どの家も窓辺に鮮やかな白やピンクの花で飾られているのが特徴的、まるで童話やファンタジーの世界に迷い込んだような道。ウイークリーやマンスリーの貸別荘もあるので、時間に余裕のある人はじっくり滞在して生活体験もいいですね(ただし車が無いと行動はちょっと不便かも)。
5.バス路線を使いこなそう、季節によって運行が変わることに注意
町の中心部は問題なく徒歩で回れるのですが、少し離れたところに泊まっていたりすると、坂も多くて移動が大変なグリンデルワルト。そんなとき観光客の味方になるのがバス。路線は分かりやすく15~30分に1本の頻度で運行していますので、荷物が多いときなど必要に応じて活用がおすすめです。特に利便性が高いのはグリンデルワルト駅からグリンデルワルト・ターミナル駅方面へ向かう121番、あるいは町の北側ボドミ方面へ行く122番など。
気を付けたいのは季節によって運行されない路線があったり、タイムスケジュールも異なること。夏のハイキングシーズンか、冬のスキーシーズンか、あるいは中間の時期か、下記のサイトから路線図や時刻表をダウンロードできるので事前に確認してみてください。