欧州の小国ルクセンブルクへ、パリから特急TGVで2時間の行き方
ドイツ、フランス、そしてベルギーに囲まれたルクセンブルク。神奈川県ほどの面積しかない小さな国で、訪れたことのある人は少ないかもしれませんが、渓谷に囲まれた旧市街は、世界遺産にも指定された美しい城砦都市。フランスの首都パリから、特急TGVに乗って2時間余りで訪れることができるんです。
日帰りで、もしくは1泊2日でのんびりと、フランスから足を延ばしてみるのはいかがでしょうか? その簡単な行き方をご案内します。
目次
1。ルクセンブルク方面は東(レスト)駅から
2.TGVは出発2分前までに改札を
3.ルクセンブルクまで直通列車は1日4~5便ほど
4.2階建て新幹線は、充実の荷物スペース、食堂車もあり
5.雰囲気のあるルクセンブルク中央駅。ベルギー行き列車も発着
1.ルクセンブルク方面は東(レスト)駅から
パリにはターミナル駅が複数あります。東京にたとえるなら、品川駅、上野駅、新宿駅などに分かれ、方面別に発着駅が異なっているという感じです。ルクセンブルク方面は東駅の発着、フランス語ではガール・ドゥ・レスト(Gare de l'Est)といいます。地下鉄4号線、5号線、7号線が接続しているほか、パリを代表するターミナルの1つ北駅からも歩いて10分ほどの距離にあります。
東駅は、TGV東ヨーロッパ線の起点で、ルクセンブルクのほか、ドイツのフランクフルトや、フランス国内ストラスブール方面への長距離列車も発着します。
2.TGVは出発2分前までに改札を
東駅の構内は広く、たくさんのホームがあります。注意したいのは、かつてヨーロッパの鉄道といえば改札などは無く、そのまま列車に乗車できるのが普通でしたが、最近は改札が設置される駅が増えてきたこと。パリ東駅の特急TGVのホームにも改札があり、出発2分前までには通過することが求められています。まだ全ての駅に必ず改札があるというわけではありませんが、近年鉄道がらみのテロ事件が発生したことによる保安上の都合もあり、今後増えていくことが予想されます。
出発前、時間には余裕をもって駅に到着するようにしましょう。
3.ルクセンブルクまで直通列車は1日4~5便ほど
車両は座席配列が2-2の2等車と、1-2でゆったりした1等車に分かれています。身体のサイズが大きなヨーロッパ人向けですので、2等車でも日本のグリーン車並み、1等だとさらにゆったりしてテーブルも大きめです。ルクセンブルクまで直通列車は1日4~5便ほど。時期や曜日によっても運行ダイヤが異なります。それほど頻繁に本数が走っているわけではないので、予定が決まっている場合は早めに予約するのが無難です。
途中駅はメッス、ティオンヴィル。時速300キロ以上のスピードで、ルクセンブルクまでは2時間10分ほどで到着します。車内には現在の運行速度を教えてくれる電光掲示もありました。
4.2階建て新幹線は、充実の荷物スペース、食堂車もあり
日本では引退が決まった2階建て新幹線。フランスのTGVでは現役で活躍しています。荷物スペースは大きなスーツケースでも充分なくらいで、トイレや洗面台などの設備も充実しています。
さらに食堂車もあります。食事メニューのほかコーヒーなどのドリンク類も充実。ただ2時間くらいの所要時間だと利用者も少なく、スタッフは少し退屈そうでした…。
日本と並ぶ高速鉄道大国のフランス。車内を探検して、新幹線といろいろ比べてみるのも楽しいかもしれません。
5.雰囲気のあるルクセンブルク中央駅。ベルギー行き列車も発着
ルクセンブルクの中央駅は、流線型のカーブを描いたおしゃれな屋根と、厳めしい雰囲気の駅舎が特徴的です。小さな国ですが、首都を代表する駅としての存在感がありますね。駅前からはバスも発着していますし、旧市街までは歩いていくこともできます。
ちなみにルクセンブルク駅からは、ベルギーへの国際列車も出ています。ブリュッセルまでは急行ICでおよそ3時間。また別の記事でご案内します。