城砦都市ルクセンブルクの見どころ&5つのポイント
ヨーロッパの小国ルクセンブルク。金融立国、お金持ちの国というイメージの一方で、ルクセンブルク市の旧市街には中世の街並みが残り、世界遺産にも指定されています。深い渓谷に沿って立体的に街が広がり、他のヨーロッパの首都とは趣きも異なる美しい城砦都市。外せない見どころと街歩きのポイントについてご案内いたします。
目次
1.中央駅周辺は多国籍、手頃な宿やレストランも集まっている
2.歩いて1キロほど、ペトリュス川を渡れば旧市街
3.旧市街の中心、大公宮とノートルダム寺院
4.ポックの砲台から、立体的な城砦都市の絶景を眺めよう
5.下の町グルントへ。入り組んだ坂道で迷子に注意
1.中央駅周辺は多国籍、手頃な宿やレストランも集まっている
ベルギーやフランスから列車で到着した場合、まずルクセンブルクの中央駅に到着します。駅の周辺には3つ星クラスの手頃なホテルが多く集まっていて、滞在するのに便利です。国際都市の雰囲気を感じるのもこの界隈、アジア系や中東系の人々も多く、ケバブ屋さんなどエスニックなレストランや、中華系のスーパーなども並んでいます。
ガイドブックには治安があまりよくないので注意と書かれています。たしかにセックスショップの看板などもあり、夜は少しいかがわしい雰囲気を醸し出しているところもありましたが、ヨーロッパの他の大都市に比べて、それほど怖い印象はありません。
もし手軽に1~2泊するのであれば駅周辺がおすすめです。高級ホテルも旧市街のほうに何軒かあります。
2.歩いて1キロほど、ペトリュス川を渡れば旧市街
中央駅から歩いて1キロほど、蛇行して流れるアルゼット川の支流ペトリュス川を越えると、その向こうが旧市街です。大きな橋は2つあり、旧市街からほぼ真北に進んでいくと高架橋を意味するヴィアデュック橋、少し斜めに北北西の方向に進んでいくとアドルフ橋に着きます。
アドルフ橋は高さ42メートル、全長153メートル、1900年から3年かけて造られたといわれる美しいアーチ構造の橋で、これ自体が見どころの1つになっています。
旧市街側、川沿いの憲法広場にビューポイントがあり、ペトリュス渓谷に架かる勇壮なアドルフ橋の全景と、川を挟んで広がる美しい街並みを堪能することができます。
3.旧市街の中心、大公宮とノートルダム寺院
憲法広場のすぐ近く、川の対岸からも見ることができたのは、旧市街のシンボル、ノートルダム寺院の尖塔です。17世紀に建立されたイエズス会の教会で、前の大公とベルギーから迎えた王女の婚礼が行われた場所でもあるそうです。美しいステンドグラスなど内部の装飾も必見です。
ルクセンブルクの旧市街は小さいので、ゆっくり歩いて回ることができます。ノートルダム寺院から数分で、近衛兵が警備する大公宮に着きます。夏は内部を見学するツアーも催行されます。
ちなみに大公宮の隣のチョコレートハウスはおすすめ。様々なフレーバーのチョコレートを、ホットミルクに溶かして味わうことができます。街歩きに疲れたら、ぜひ!
4.ボックの砲台から、立体的な城砦都市の絶景を眺めよう
旧市街から東へ行くと、左右両側に眺望が開ける断崖絶壁、シャトー橋の上に出ます。ボックの砲台です。10世紀中頃に城砦が築かれたのが始まりで、その後、各国の支配を受ける中で強化され、北のジブラルタルと言われるほど堅牢な砦となったそうです。
北東方向、旧市街と反対の川向うには、高層ビル群が見えます。EU関係の国際機関が建ち並ぶ新市街、ここが単なる田舎の都市でないことを思い出させてくれます。
アルゼット川の谷底に沿って、下の町グルントが広がっています。教会の屋根、崖に連なるように続く家並み、眺望は素晴らしく、多くの観光客がカメラを片手に歩いているところです。
5.下の町グルントへ。入り組んだ坂道で迷子に注意
ボックの砲台から坂道を下っていくことで、グルントに降りていくことができます。坂を下りきったところにはバス停があり、川に架けられた小さな橋があり、飲食店が数軒並んでいます。かまくらという日本料理のレストランもあります。ルクセンブルク大公もお忍びでやって来る老舗のレストランだそうです。
下の町グルントから見上げる旧市街も、また素晴らしい眺めです。何本か鉄道橋が通っていて、高いところを走る電車の姿を見ることができます。
坂が多くて、道が折れ曲がっているため、方向感覚が狂ってしまうことに注意。来た道をボックの砲台や旧市街のほうに戻るか、あるいは、中央駅方面につながる道もありますよ。