欧州の小国ルクセンブルクへ、ブリュッセルから電車で3時間の行き方
ドイツ、フランス、そしてベルギーに囲まれたルクセンブルク。神奈川県ほどの面積しかない小さな国で、訪れたことのある人は少ないかもしれませんが、渓谷に囲まれた旧市街は、世界遺産にも指定された美しい城砦都市。隣国ベルギーの首都ブリュッセルから、電車に乗って3時間で訪れることができるんです。
日帰りで、もしくは1泊2日でのんびりと、ベルギーから足を延ばしてみるのはいかがでしょうか? その簡単な行き方をご案内します。
目次
1.ブリュッセル市内にもルクセンブルク駅がある?
2.IC(インターシティ)に乗ってナミュール方面へ
3.グループや家族旅行ならコンパートメント車両がおすすめ
4.国境の駅アルロンで乗り換えも。3時間でルクセンブルクへ
5.雰囲気のあるルクセンブルク中央駅。パリ行きTGVも発着
1.ブリュッセル市内にもルクセンブルク駅がある?
ブリュッセルからルクセンブルクへ行く場合、乗車駅は北駅、中央駅、南駅、どこからでも大丈夫です。ただ切符を買う際に念のため注意したいのは、ルクセンブルク国のルクセンブルク駅とは別に、ブリュッセル市内にも全く同じ名前のルクセンブルク(リュクサンブール)駅があること。
駅のインフォメーションでは、ベルギー南部の都市ナミュール(Namur)方面として案内されています。国境を越えてルクセンブルクまで直通列車のこともあれば、国境手前の町アルロン(Arlon)止まりの列車になる場合もあります。
2.IC(インターシティ)に乗ってベルギー南部へ
ブリュッセルからルクセンブルク行きの電車は、IC(インターシティ)と呼ばれる都市間急行です。30分から1時間に1本の割合で運行しています。ブリュッセル南駅を起点に、中央駅、北駅の順に停車します。さらにブリュッセル市内のシューマン駅、前述のややこしいルクセンブルク駅に停まり、ベルギー南部へと向かいます。
便によって違いますが、途中10前後の駅に停まりながらの車窓の旅。のんびりと行きましょう。
3.グループや家族旅行ならコンパートメント車両がおすすめ
車両は座席配列が2-2の2等車と、1-2でゆったりした1等車に分かれています。身体のサイズが大きなヨーロッパ人向けですので、2等車でも日本のグリーン車並み、ゆったりと座ることができます。便によって連結されていない場合もあるかもしれませんが、おすすめはコンパートメント車両。定員6名ごとの個室で、ヨーロッパの郊外列車に多いタイプです。事前予約の座席指定ではないので、空いていれば座ることができますし、他の乗客と一緒の相部屋になる場合もあります。
人数の多いグループ旅行だったり、家族連れの場合は特に便利ですね。1人旅の場合も、相部屋になった他の乗客と交流のチャンスがあるかもしれません。
4.国境の駅アルロンで乗り換えも。3時間でルクセンブルクへ
やがて列車はベルギー側の国境の駅アルロンに到着します。ここで乗り換えになる場合もあります。私が実際に乗った列車では、そもそもルクセンブルク直通の予定だったのが、急遽都合によりアルロン止まりになり、車掌に乗り換えを促されたことがありました。
でも、それほど心配はありません。発着ホームは複数ありますが、田舎の小さな駅です。連絡通路を通ってホームを移動し、ルクセンブルク行きに乗り換えができます。
アルロンを出ると、およそ20分ほどでルクセンブルクへ。途中で国境を越えますが、パスポートチェックなどはありません。ブリュッセルからトータル3時間の小旅行も、まもなく終着駅となります。
5.雰囲気のあるルクセンブルク中央駅。パリ行きTGVも発着
ルクセンブルクの中央駅は、流線型のカーブを描いたおしゃれな屋根と、厳めしい雰囲気の駅舎が特徴的です。小さな国ですが、首都を代表する駅としての存在感がありますね。駅前からはバスも発着していますし、旧市街までは歩いていくこともできます。
ちなみにルクセンブルク駅からは、フランスへの国際列車も出ています。パリまでは特急TGVで2時間余り。また別の記事でご案内します。