南米大陸横断その8 ボリビア/ウユニ塩湖(2005年春)
真っ白な地平線とサボテンの島。塩のホテルに泊まる。
標高四千メートル 青空を越えて行く
長距離バスの到着予定時刻は六時。出発時刻が大幅に遅れたから、着く時間も遅れるだろうと当然の予想、ところがなぜか早朝四時に起こされた。
ツアー会社で仮眠をとって、目指すは世界最大の塩の湖ウユニ。日帰りツアーから三泊四日のツアーまで、塩のホテルに宿泊できる一泊二日を選択した。
例によって遅れて出発。ラパスの町からしばらくは凸凹の未舗装路。やがて前方左手に真っ白な地平線が見えてくる。
あれが全部塩なのか!
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ボリビア共和国 (Republic of Bolivia) |
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【ウユニの町】
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【ウユニの町】
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【ウユニ塩湖】
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【ウユニ塩湖/鉄道の墓場】
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【ウユニ塩湖/製塩所】
なぜかこんな場所に サボテンの島
360度、白一色。想像を絶する大迫力の景色。
塩の採掘場をあとにして、車はひたすら塩の大地を爆走する。遠くには山並み、近くには幾本もの轍の痕。南米おそるべし。地球は広い。と思った。
やがて前方に島が見えてくる。塩の湖に浮かぶ小さな島。白い塩湖にぽっかりと緑の島。緑の正体は無数に生えているサボテンだった。かつてインカ人が植えたといわれている。ここでリャマ肉の昼食を頬張った。
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【ウユニ塩湖/魚の島】
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【ウユニ塩湖/魚の島】
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【ウユニ塩湖/魚の島】
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【ウユニ塩湖/魚の島】
見渡す限りの塩の世界 日は暮れていく
車はトヨタのランクル。運転手のおじちゃんと、ガイド見習いとおぼしき少年が乗って、体格のがっしりしたアルゼンティーナたちと、僕たち含めて三人の日本人というツアー。
サボテン島を離れると、再び白い大平原を疾走し、やがて前方に現れた山は火山だという。
麓には小さな集落があり、山の中腹の谷では人々が作業をしていた。インカの時代から変わらぬ生活なのかどうか。そうではないだろうとも思うのだが……
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【ウユニ塩湖/トゥヌパ火山】
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【ウユニ塩湖/トゥヌパ火山】
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【ウユニ塩湖/トゥヌパ火山】
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【トゥヌパ火山の洞窟】
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【ウユニ塩湖/トゥヌパ火山】
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【ウユニ塩湖】
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【塩のホテルの外】
5月4日
南十字の夜空 厳寒の日の出
遮るものの何もない真白い大地。余計な明かりも雑音もない静かな世界。
凍てつく空気。無数の星々が輝く南半球の夜。
やがて朝がやってくる。
日の出時刻は午前六時と聞いて、早起きして寒空の下、震えながら待つ。
ゆっくりと白んでくる東の空。待つ。遅い。まだか。寒い。
黒から紺、紺から蒼、蒼から白へ。
刻一刻と変化してゆく夜明け前。燃えるようなオレンジの光。
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【ウユニ塩湖の日の出】
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【ウユニ塩湖の日の出】
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【塩のホテル/プラヤブランカ】
塩の湖で サッカーに興じるひととき
宿泊したのは塩のホテル、プラヤブランカ。
朝食後ののんびりとした時間。なぜだかサッカーボールがそこにある。
宿の男と、日本人宿泊者数名で、ボールを蹴る。走る。たちまち息があがる。果てしなく広がる塩の大地で球を追いかける。
気持ちいいのか、息苦しいのか。あのブラジル代表でさえ、標高四千のボリビアでの試合では、高山病のために敗れることがあるという。まさにアウェー。まさに敵地。日本代表バックパッカーズここに戦えり。
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【塩のホテル/プラヤブランカ】
壁も椅子もベッドも 全てが塩のホテル
ウユニ塩湖の真ん中に建つ塩のホテル。何から何まで本当に塩で造られている宿。
塩を固めたレンガのようなブロックが、積み上げられて壁になっている。ベッドも塩。テーブルも椅子も塩。柱も塩。扉の枠はサボテン。サボテンのくずかごもあった。塩で作られた狛犬のような置物(?)もあった。
これで一泊20ドルのプラヤブランカ。急ぎ足、駆け足だったこの旅で、たまっていた日記を書くなどして、しばしのんびりとした時間をすごす。
ときおりツアー客が到着し、写真を撮り、土産物を買わされて、去っていく。宿泊者の僕たちはぐだぐだと、まだ午前中なのにビールを飲んだりして、旅の思い出話に花を咲かす。
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【塩のホテルの内部】
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【塩のホテルの内部】
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【塩のホテルの内部】
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