南米大陸横断その7 ボリビア/標高4000メートルの首都ラパス(2005年春)
標高4000メートルの首都ラパスに到着。
5月1日
千年超の歴史を誇る ティワナク遺跡
ラパスからバスに乗り、大平原のさなか、郊外の村にポツンと残る遺跡。インカ帝国の時代よりも古く、この地に栄えたティワナク文明の中心地。
にょきりと立っている立像と、壁面を埋め尽くす無数の顔・顔・顔。
入場料金は外国人料金で、数年前の情報よりも二倍高く、現地の人の料金よりも二十倍以上高い。さほど苛立たないのは社会人だから? 博物館は見応えがあった。
【ティワナク遺跡】
【ティワナク遺跡】
【ティワナク遺跡】
【ティワナク遺跡】
田舎の風景 何処まで歩いていくのか
ボリビアの田舎。
大きな荷物を背負って、カラフルなスカートを穿いて、ビア樽みたいな大きな身体を揺らして、三つ編みおさげに帽子をちょこんと載せて、おばさんたちが歩いていく。
小さな村にも市場があり屋台があり、幼い少女たちが話しかけてくる言葉は、スペイン語と片言の英語で、ケチュア語やアイマラ語を返すと、戸惑いのような、はにかむような、微妙な表情が返ってきた。
【ティワナクの村】
【ティワナクの村】
【ティワナクの村】
新市街高層ビル群と 霊峰イリマニ
高低差の激しいすり鉢状の町ラパス。あまりに標高の高いこの都市では、金持ち白人たちは標高の低い地区に暮らし、貧しい先住民たちが空気の薄い、標高の高い地区に追いやられて暮らしている。
僕たちが宿をとったのは、狭い路地が入り組んだ旧市街。
広場に降りて、大通りに沿って、ひたすらの下り坂をのんびりと歩いていけば、こぎれいなお店が並ぶ新市街に入っていく。歩道は広く、植栽は豊かで、 買い物を楽しむ人々の身なりもきれい。
高層ビルの合間から突然姿を現すのはイリマニ山。標高六千メートル級のラパスの守神。貧富の差と人種差別が厳然と残るこの国で、いったい何を思い佇んでいるのか。
【ラパス市街】
【ラパスの屋台】
【ラパス市街】
5月2日
活気に溢れる ラパスの下町
それでも僕はラパスを気に入った。ペルーの町、リマやクスコやプーノよりも、ラパスのほうが数倍活気に満ちている。
南米の中で最も先住民比率の高いボリビア。我々日本人と同じモンゴロイド起源の彼ら。広場の賑々しさも、屋台の雑然とした雰囲気も、市場の弾けるようなエネルギーも、白人が持ち込んだ文化ではなく、彼らが本来育んでいた持ち味。 もちろんアジアの町とはまた全然違うのだが、記憶に残る強い個性を有した町だった。
【ラパス市街】
【ムリリョ広場】
【ラパス旧市街】
市場歩きの疲れを癒す 即席天然果汁
坂道が多く路地の入り組んだラパス。迷路のような市街地を歩く。土産を買うならこの街がいいなと思う。富士山並みの標高にも、ようやく身体が慣れてきたような気がする。
午後になって、宿に迎えの来るはずの車は来ず、慌ててタクシーをつかまえてバスターミナルに向かう。こんなときはいつも焦ってしまうが、予定時刻のぎりぎり五分前に着いたのに、肝腎のバスが結局二時間遅れ。
【ラパス市街】
【ラパスの魔女通り】