中央ヨーロッパ旅行その3 ポーランド/クラクフ&アウシュビッツ(2006年春)
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ポーランド共和国 (Republic of Poland) |
人口 | 3830万人 | 面積 | 32.3万km2 |
首都 | ワルシャワ | 宗教 | キリスト教(カトリック) |
言語 | ポーランド語 | 通貨 | ズオチ |
旅行期間 | 2006年5月6日~2006年5月8日(3日間) | ||
訪問経路 | (チェコ)~クラクフ/オシフィエンチム/ヴィエリチカ~ワルシャワ~(ロシア) |
5月6日 負の世界遺産 アウシュビッツを訪ねて
第二次大戦中はドイツ軍の司令部が置かれたという古都クラクフ。その近郊の町オシフィエンチムに、ヒロシマと並ぶ負の世界遺産は、ひっそりと保存されている。ドイツ名アウシュビッツ。言わずと知れた民族虐殺の強制収容所跡地だ。ユダヤ人の大虐殺として有名だが、ポーランド人や、遊牧民ロマの人々など、二十八の民族、百五十万人以上が殺された。
有刺鉄線と、ガス室と、焼却炉、繊維業者に売られたという犠牲者の髪の山。
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最果ての鉄路 絶望の終着駅ビルケナウ
二キロ離れたビルケナウ。アウシュビッツ以上に広大な敷地で、線路の引き込み線が敷かれている。旅人にとっての鉄道は、旅情を誘うものであり、未知なる世界への期待を運ぶものである。百数十万の命を乗せた死の列車、にわかには想像ができなかった。
忘れてはならないのは、戦争は常に残酷であり、人類の歴史は常にその繰り返しであること。アウシュビッツだけに封じ込められはしない。
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ポーランド王国の旧都 クラクフ
十四世紀から十六世紀にかけて、ヤギェウォ王朝の都として栄えたクラクフ。環状の園地に囲まれた旧市街の北端には、円形要塞のバルバカンが鎮座し、南のヴィスワ川に面してはヴァヴェル城がそびえていた。城内に建つ大聖堂は、ゴシック、ルネサンス、バロックの三時代の様式で建設された礼拝堂が競演し、不思議な空気を醸し出していた。アウシュビッツに時間をとられ、建物内に入れなかったのが残念。
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シルクロードを彷佛させる 織物会館
旧市街の中心に位置する中央市場広場。聖マリア教会にはかつて、モンゴル軍の襲撃を受けたという逸話が残る。衣服や布地の交易所だったといわれる織物会館は、その内部に立ち入ると、まるでアジアのバザールのような雰囲気。ヨーロッパも東へポーランドまで来ると、徐々にユーラシア的色彩を帯びてくるのか。
現代に残る織物会館という名称は、決してシルクロードと無縁ではなかったのだろうと感慨深く思う。クラクフという町がとても気に入った。
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